Personal Organizer Lab.

システム手帳・文具中心の雑記系ウェブログ。

手帳のお手入れについて

 「私は男性を信じることができません。怖いというより、嫌い。話をしてもつまらない、頼りにならない、といった感情です。」という、先制パンチどころか男性の股の間のポニョを蹴り潰さんばかりの勢いをもった投稿がなされた。

 (30代・女性)というこの投稿を、一人の住職が輪廻転生の輪からすっ飛ばす勢いの正論で殴りつけたのである。

 

  ことの経緯はTwitterなどでも話題になっているが、その詳細は最後に掲載しておくので参照されたい。特筆すべきは、この住職の話がスッと私の心に染みわたり、なにかの汚れを流してくれたことだろう。あまりに汚れが落ち過ぎて、ついには私の心の本体まで流されつつあった。

 

 住職になって俗世から離れて徳を積めば、あのような文章が書けるのだろうか。確かに、徳を積むことと正反対のことをしでかした先日の慶應大学の学生らは「ウェイwww」とかしか言えなさそうなので道理にはかなっている。私は、住職という存在が気になった。文章修業をするならば、しばらく俗世間から離れてみてはどうか。健康的にもなるだろうし、人間としての魂まで磨かれるしいいことばかりかもしれない。私は調べてみることにした。スマートフォンでウェブブラウザを立ち上げ、Google検索画面を開く。

 

「お坊さん  武器」

 

 いや、検索ワードを入力する段階になって、お寺修行よりもお坊さんの使う武器が気になってしまったのである。これがいわゆる「知」の連鎖である。

 一見、お坊さんと武器は無縁のように見えるが、かつては己たちの利権を守るべく、武装して「殺生禁止?ナニソレ?」な感じで無双していた僧兵という存在がある。いまでこそその特権は残っているが、いざというときには木魚叩いているあれとかを駆使しして人を殺める術を持っているかもしれない。

 

 すると「錫杖」(しゃくじょう)なるものが出てきた。どう形容していいのか分からないので、ここはお得意のAmazonアフィリエイトを繰り出すことにしよう。

 

     

 

 これである。私はアフィリエイトという手法を大きく勘違いしているかのようのに思われるが、これを読んで購入したくなって人は、ぜひ、このリンクから購入に踏み切っていただきたい。結構なお値段が目をひく。というか、Amazonの品ぞろえは異常だ。

 アフィリエイトを貼るにあたり、何かしら礼儀としてこの商品のおすすめポイントを書かねばならないが、お遍路のときに周りのにわかを圧倒できる、護身武器としてリーチが長い、の二択しか思いつかない。

 

 袈裟を着用せずにこんな長い獲物をもって練り歩いていると、たちまち警官ホイホイと化して職質の嵐にあいそうではあるが、山とかに持っていくと杖になったり、熊よけになりそうだ。いざとなれば、金ぴかの輪っかの部分で叩き伏せることもできよう。なかなか奥が深い。

 

 もともとお坊さんは「お布施要求」というスピリチュアルアタック、経済攻撃のスキルを備えているので、これに物理武器が加わったいま、まさに鬼に金棒、いや僧侶にベンツである。

 こうしてみると、修行僧たちが朝早く起きて絶えず掃除を修行の一環として行うのも、商売道具の手入れのような意味合いもあるのではないだろうか。

 

手帳のお手入れ

 では、私たちが日々使っている手帳の手入れは、どのようなものだろうか。汚れたら拭く、濡れたら乾かす。革ならクリームをやさしく塗り込む。そんなところだろうか。

 

 私の中で「手帳の手入れ」とは、すなわち中の情報のアップデートであると考えている。時と共に一つのメモや書き込みが、アイデアに熟成しているかもしれない。不要になったものもあるかもしれない。取捨選択の上、必要な情報を補い、優先度の高い順に並び替える。これを繰り返すことで、システム手帳のクリーンアップができる。

 

 重要なのは、「手帳を見返す」という習慣をつくることにある。けれど、それは難しいことではない。自分がいままで厳選してきた大事な情報が詰まっているのだから、見返すことに面倒さや苦痛は伴わない。

 今の私の手帳の中身を、一部抜き出してみよう。

 

  • 参拝リスト(御朱印もらいたいところリスト)
  • 気になったAV女優・AVタイトルリスト
  • マッキンゼーがプレゼン資料を黒一色しか使わない理由
  • マッキンゼーのエリートはノートに何を書いているのか
  • フレームワーク思考の「オワコン化」
  • イデアが枯れない頭に必要な「発想の三大原則」
  • 頭良さそうにプレゼンする方法(TEDネタまとめ)
  • デスクの「秘密基地化」計画
  • 読んだマンガの名言リスト

 

 一部ではあるものの、これらのコンテンツが収められている。自分の中で気になったものを情報収集してまとめてあるので、なにかしらのときにふと見返すだけで有意義に感じる。特にリストの2番目あたりからは、なみなみならぬToDoリスト感を感じずにはいられない。

 

 おもしろいのは何かの本を読んでいたときに、これらに関わるようなテキストが必ず出てくることだ。そのときは万年筆は使わず、ボールペンで追記している。情報はアップデートされ、さらに精度を高め充実していく。この追記の時間こそが、私の手帳のお手入れに他ならないのである。

 

 私にとって手帳の本質は、「私専用のデータベース兼秘書」に他ならない。きれいに使うことが目的ではないので、あまりテープで飾ったり、スタンプを押しまくったりということがないため、SNSでは写真的に見劣りする。

 見劣りは構わない。それでもお手入れはずっと続けてきたことだし、続けるべきものだと思う。

 彼女の美しさは、持ち主である私だけが知っている。それで十分なのである。

 

 

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