いろは。

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安眠

 朝方、ふと起きたら花火があがっていた。朦朧とする意識の中で、テレビ画面いっぱいに映る花火。真っ暗な闇夜から、片時も絶えることなく打ち上げられていく。私は叫んだ。

「ついにきたか!」

  昨日、テレビ番組に「睡眠の権威」なる人が出演していた。祖父の代から、三代に渡って睡眠を研究しているという。安眠についてのポイントを解説していた。

 

 私は夜、NHKのチャンネルに切り替える。地上波デジタルになって、放送休止したあとの不快な砂嵐がなくなった。これが二十年ほど前ならば、テレビごと毛布を被って「ギルガメッシュナイト」とかを視聴していたのだけど、さすがに18歳をこえて、大手を奮って桃色猥褻ビデオを貸与してもらえるようになってからは観ていない。もちろんだが、借りるときに手を振ったりもしない。たしなむ真摯のごときレンタル精算を行うのみだ。

 NHKは、おそらくまともな時間帯で社会に貢献する人々なら眠っているであろう時間になると、とてもいい番組を放送する。四季の山々とか世界の生活風景が、α波とかどばどば生み出しそうな音楽にのせられて流れるのだ。これがもう、心地よく睡眠に落ちていける。

 昨日も、広大な自然の中で観察するシマウマを追跡するドキュメンタリーをBGMに本を読んでいた。NHKのいいところは、あれこれうるさいCMがないところだ。気付けば寝落ちしていた。

 

 朝の4時頃だろうか、ふと目が起きた。部屋にはテレビの画面と、暖色の豆電気の色しかない。とっくに番組放送は終わっている時間で、真っ黒な画面だった。そこに私は花火を見たのである。真っ黒な画面に閃光が走り、つぎつぎと花火が打ち上げられていく。いや、花火ではない。これはミサイルだ。

「ついにきたか!」

 私は米朝間の緊張の糸が切れ、ついに戦いの火ぶたが切って落とされたのだと確信した。もちろん、画面には何も映っていない。私は何を見てそう確信したのか。もはや夢遊病の領域なのだが、「ついにはじまったぞ!」と叫んでいたことだけは覚えている。だいぶ疲れているに違いない。

 

 そもそも安眠とはいえ、入眠がスムーズでも見る夢まで心地いいものとは限らない。きのうは米朝戦争の前には、漏斗のようなもので、巨大鮫の胃袋の中へ強制的に落とされる夢を見た。あまりにもイマジネーションが豊富過ぎるのではないか。

 たぶん、USJのCMを見て行きたくなり、一人でハリー・ポッターごっこをしていたことが災いしたんだと思う。これだけ美女について、最近はとくに佐々木恵さん一筋だというのに、まったく夢には影響しない。それどころか夢遊病状態で、ついに戦争が始まってしまったと思ってしまう始末。もう気持ちはジョージ・ブッシュである。たぶん、こういう夢かうつつかの状態のときに、幽霊的なものを見た、あるいは見たと思い込むんだろうなと思った。私はブッシュだったが。

 

 できればほんとに美女しか出てこない、佐々木恵さん(知床ネイチャーガイド)しか出てこない夢を見たいのに、なぜか無駄にハードボイルドな夢しか見ない。例え夢の中で八面六臂の活躍をしても、誰もみてくれないのだ。昨日なんか活躍どころか、鮫に食われるだけでしたからね。

 ついにきた、と思われたのは私の正気がとうとう失われた瞬間が来たのであり、家族からは「常時キテるのにさらに何かキタのか」と思われたに違いない。そんな夢を見た上に、戦争がおっぱじまったと勘違いしていて、夢うつつを繰り返していたおかげで全く体が休まっていない。おかげでカヌー競技してる人みたいに舟をこぎまくっていたのが午前のこと。

 

 いつか脳科学が発展したとき、見る夢までコントロールできるようになるんだろうか?