Personal Organizer Lab.

システム手帳・文具中心の雑記系ウェブログ。

S&Wのボールペン

 手帳が好きな人は、ある意味必然の流れとしてそれに書き込むペンにも興味をもっていきます。そしていろいろなペンを試しながら使っていると、「ロマンと実用のジレンマ」に往復ビンタされて苦しむ運命にあります。

  例えば、僕が使っているボールペン。PILOTのカスタムヘリテイジ74。非常に重宝しているのですが、結局のところ筆記しているのはドクターグリップと同じリフィルです。ルックスや重心といった諸要素は異なってくるかもしれませんが、書いているリフィルは同じ。ガワが違うだけだったりします。

 

 ぶっちゃけた話、筆記具の能力としてみた場合、万年筆を使うメリットというのは「筆圧がいらない」ということ以外にはありません。紙を選ぶ、メンテナンスが必要、高い、インクがほとばしるなど、デメリットも多い。それでも使う人たちが多いのは、ロマンがあるからなんですよね。そのロマンの前では多少のデメリットにも目を瞑る。なんなら役所の筆圧複写が書けないというのならニブで突き刺すほどに筆記してくれよう。そんな気概なのです。

 シャーペン、鉛筆、ボールペン、万年筆。それぞれの役割りがあるわけですけれども、万年筆じゃなきゃダメっていうシチュエーションはほぼありません。公的な改まった書類も万年筆またはボールペンで、と書かれています。万年筆よりもボールペンの方が気軽に紙を選ばずに使えるわけで、それは筆記具として大きく優れているように思うんですね。けれども、そんなことは頭で分かっていても、僕たちはやっぱり万年筆を愛す。

 

 そして「実用的ってどういうことなんだろう」という疑問を抱くに至ります。ペンとしての機能を追求したものなのか。はたまたペンはもとより、その他にも応用できるようなツールなのか。もはや禅問答のようですが、自分がどのようにペンを選んで使ってきたかを見直す機会というのは重要かもしれません。

 どんなペンも一応、書くことはできるわけです。そんな中で、なめらかなジェットストリームだとか、いつまでもとがり続けるクルトガだとかがあります。これも実用的の1種でしょう。

 では応用できるという意味で実用的だというのは。万年筆の高級感は、エンカウントした人々に対してマウントをとることができます。そのマウントも価格でとるのか、ブランドで取るのか、それらを総合したこだわりでとるのか。マウントというと敵対的な意味合いが強いように思いますが、お見合いなどを想像すれば、マウントとるのも使い方次第ではないかと思います。

 

 では、僕が求める実用的っていうのはどういう意味でしょうか?考えて出た結論が、「帰宅の道中、グレイに遭遇しても応戦できる」ということでした。たぶんセーラームーンとか魔法少女まどかマギカとかの見過ぎた影響だとは思います。最近、ももクロが歌うセーラームーンのエンディング曲を口ずさめるようになったあたりだいぶやばいと思います。何がやばいって、もし自分がグレイだったとしたら、遥か遠くの惑星くんだりまで来てオッサンと遭遇したくないですもん。目の覚めるような可憐な少女とかならまだしも、とりたてていうこともないおっさんにエンカウントしに行く理由がまったく見つからない。

 ために僕もグレイに遭遇することはないと思うんですが、「インデペンデンス・デイ」のように無差別にUFOからばっちこいみたいな勢いでレーザー発射とかされるかもしれません。そうなったときにはペンで対抗しようとするのはもはや正気の沙汰ではないのですけど、いつ何が起こるかわかりません。さしあたり今は現実的なレベルで「モンスターハンターみたいなノリでオヤジ狩りに出陣した若者と遭遇する」というシチュエーションにしておくことにしましょう。

 

 そこでご紹介するのがこちら。世界的に有名な銃火器メーカー「スミス&ウェッソン」の「M&Pタクティカルペン」です。

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 『闇金ウシジマくん』で一躍有名となったペンです。大学卒業して就職する際に購入したので、かれこれ10年ほどになるでしょうか。

 『烈火の炎』という忍者バトル漫画がありまして、個人的には忍空と並んで大好きな忍者ものなのですが、その中に金剛暗器というパズルのような複雑な仕組みでいろんな形態に変化する武器がありました。それに憧れて、仕事でも使えるから、と購入した黒歴史の産物でもあります。もうちょっと説明するならば「寸鉄」という暗器がありまして、空手と非常に相性がよろしくて購入に至りました。

 

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 凶器なルックスとは裏腹に、キャップを外すとボールペンになります。アルミ製で重量があるのですが、それが武器としてもボールペンとしてもメリットになっていてすいすい筆記できます。

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 ペン先はこんな感じです。そしてインクも外国製にしてはめずらしく、ジェットストリーム1歩手前な書き味なのです。カランダッシュのゴリアットよりもやや低粘度。そして本体の重量と相まって書きやすいです。

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 僕は純正のリフィルを使用していますが、パーカーやフィッシャーなどのリフィルと互換性があります。

 

 まさに男のペンといった感じです。最近はあおり運転などの対策でドラレコ市場がいっきに拡大したと話題になっています。映像記録、確かに大事です。それとともにフロントガラスやイキった相手の誇りとかもろとも一撃で木っ端微塵に粉砕できるこれも併せて持ちあることをお勧めします。

 

 モンハンはモンスターを狩ればさまざまな素材が手に入り、武器や防具を強化できます。しかしオッサンをいくら狩ったところで素材(内臓的な?)も手に入らないし、レベルアップもいたしません。にも関わらず世の中で横行しているということは、なんと悲しいことでしょう。

 

 駆け出しの勇者は、ひのきの棒かこん棒といった、おおよそ装備品とは言えないレベルの棒っきれでモンスターを殴打することしかできません。しかしいまの僕たちには、こんな逞しいペンがあるのです。何もわざわざ貧弱な棒を購入してモンスターに立ち向かう必要はありません。手元においておくことをおすすめできる一本です。