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文具に興味を持ったら、まずシャープペンシルに投資すべき理由

 朝、テレビを見ていたらひとりの青年が号泣していました。嗚咽を漏らしながら慟哭をアゲ↑↑といった趣で、どこかのヒッピーかと思ったら逮捕されたとのこと。もう頭部にマミーポコとかウルトラムーニーを装備した方がいいんじゃないの?ってレベルで泣いていました。泣くくらいならばやらなきゃいいのに。

  逮捕された彼は、詐欺師ではありません。詐欺師は頭を使ってお金を騙しとる人。彼は使う頭がないから、体を張って受け子の役割りをしていたのです。ちなみに、受け子が最も逮捕されやすい、切捨て人材です。

 

 これまでに何度か、僕と同じ年の人が逮捕される記事に胸を痛めてきました。けれど若いからなのか、そのどれもが暴行罪、痴漢、(準)強制わいせつ罪など知性のかけらも感じられない、野をやりをもって駆ける時代の人が犯しそうな罪ばかりなのです。そういった記事が出れば、当然地元でも話題に上るでしょう。僕は思いました。もし逮捕されて罪名を選べるのならば、痴漢とか不名誉な罪で逮捕されるよりは、もっとインテリジェンス溢れるような知能犯罪で検挙されたい、と。

 

 思えば今回、逮捕された彼も、使い捨てられる側の人間だったのです。もっといろんな知識や頭の使い方があれば「利用する側」に回れたのでしょう。もちろん罪を犯すなどはもってのほかですが、一般社会でも使う側、使う側といった構造は、派遣、非正規など言葉を変えてありふれています。資本主義というのは、残酷なまでに平等なレースなのです。

 

 もし、2ヶ月後にパーリーピーポーなノリで爆アゲすると分かっている株があったら、僕は全力で買い占めます。けれどそんなことが分かっているならば、みんな買占めに殺到するのですが、そのような事態が起きていないのは、先のことは誰にも分からないからです。簡単に言うと、確実な投資なんて存在しないということです。ところが、株や外貨から目を離してみると、意外に確実・堅牢な投資先があります。「自分」です。企業は裏切ったり業績に左右されるけれども、自分自身を飼いならせるのは他ならぬ自分自身だけです。

 では自分自身に何を投資すればいいのか?という話になりますが、僕は迷わず言えます。まずはペンに投資すべきです。

 

 「書く」という行為について考えてみましょう。書くという行為は、色んな機能を果たすことができます。

1.覚える  2.伝える  3.表す  4.情報を整理する  5.記録する

 例えば3番の「表す」は、アートやデザインなど色んな分野に派生していきます。1番の覚えるは、知識を蓄え、やがてアイデアを生み出す種になります。4番の情報を整理する、というのは本などを読んだ場合、得る知識を増やし、それを自分の血肉にすることができます。こうやってみると、ペン1本があると、自分のスペックをあげるのに相当な役割を果たしてくれることが分かります。

 

 また、他のツールを使いこなすには、ペンがなければなりません。メモ、手帳、ノート、フセン…。これらはペンによって情報を吹き込まれなければ、単なる紙束でしかないのです。ペンを持たなければ、どんなツールの効果も得ることはできません。逆を言えば、ペンを持つことによって、これらのツールを使うことができるようになります。その意味でも、まずはペンに投資すべきことは明白でしょう。

 ペン自体は100円からありますが、投資という意味では、上記の役割りをよりスムーズにし、常に持ち歩いて効果を発揮する機会を増やすという意味でも、自分が使いやすい、そしていつでも使いたくなるようなものを選ぶべきです。その価格は人によってまちまちでしょうが、少なくとも自己責任のもと、飽きたり投げ出したりしなければリスクはありません。

 

 しかし、ペンに投資しろ、と言われても戸惑いますよね。一口にペンといっても色んな種類があります。なので一番最初に僕がおすすめしたいのは「シャープペンシル」への投資です。中学校から大学まで、ほとんどの人が使ったことがあるであろうシャープペンシル。なので使い方も使いどころもほとんどの人が経験で得ているはずです。

 けれど、学生時代はペンケースに入れて必要に応じてとりだしていたペン。これに投資することで、ペンを持ち歩くようになります。やはり、「紙を選ばない」、「間違っても簡単に消せる」ということで汎用性が高い。そして、この2つの特徴から何の紙にでも好き勝手に書けるということで、クリエイティブな思考を刺激してくれるのはやはりペンシルです。何度も書き直せる、ということは自分のイメージを細部まで形にできる、ということですから、スケッチなどでペンシルが使われるのもうなずけるところです。LAMYの社長インタビューから引用します。

シャープペンというものは、自分のクリエイティブやフィーリングをどんどん出してくれます。色々なアイデアやメモはシャーペンで書き、最終的に万年筆で清書します。ですから、シャープペンは私にとって欠かせません。

allabout.co.jp

 

 シャープペンシルが描き出す内容は、そのどれもが紛うことなき自分自身から出たオリジナルのものか、自分自身の知識や表現力を高めるための記述です。こんなにコストパフォーマンスのいい投資が他にあるでしょうか?

 ペンは剣より強い。特に法治国家たる我々の国ではなおさらです。事務職や営業にとってのシャープペンシルは、まさに武器です。資料のドラフト、根拠となる数字の計算、プレゼン資料などすべてはシャープペンシルの下書きから生まれます。せっかくの武器ならば、こだわって自分に合う使いやすいものを選びたいですよね。いつも胸ポケットに差しておきたくなるような。

 まずはシャープペンシルに投資して、いろんなことを書いてみる。そうすると、文具が持つ、大きな可能性の虜になれることをお約束します。

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