定時の頃には陽が沈み、帰るころには冷気と闇だけになっていた。月明かりよりも暖の方が恋しくなって、ダッフルのフードを目深に被った。 駅に向かうバスを待つとき。カバンにある文庫本を取り出そうとして、湿気で本が傷むかもしれないと思い、留まった。
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