Personal Organizer Lab.

システム手帳・文具中心の雑記系ウェブログ。

ポメラDM200を駆逐する

これあげる。でもあなたにはあげない。

 ポメラDM200を巡っては、これまで激しいキャンペーンの応酬があった。ポメラDM200とは、ユニークな事務用品をこの世に排出してきたキングジムが誇る、テキスト作成に特化したデバイスである。

 その機能もさることながら、テキスト作成集中の5万という価格で、あまたのテキスト妄想人を粉砕して、ぺんぺん草も残らないほどに低所得者を蹴散らしてきた魅力的なツールである。

 

  これまで数回のキャンペーンを通じて、このポメラを手に入れようと奮闘(主にTwitterのRTによる応募)してきた。そして例外なく漏れてきた。いろんなものを漏らしてきたが、もはや私自身も漏れる側に回るとは思わなんだ。

  卑猥な妄想と机上の空論に特化した顔面、及び頭脳を持ちながら、それを発露させるツールを私は求めていた。頭の中で四十八手を繰り広げても、それを表現できないのである。繰り広げたことないけれど。

 

  そこで私は考えた。もはやポメラなど必要でない領域にまで自分を高める必要がある。

  私はプロのブロガーだ。ブログでの収入は、Amazonアフィリエイトによる。その実績たるや、不審者を確保するための「さすまた」をはじめとする個性的過ぎるラインナップによって、紹介料48円という余人の追随を一切許さない独走状態である。むしろまともに生活したい人においては、私に追いつかないことが幸せだとすら言える。その実績偏差値はあまりに突出し過ぎており、振込手数料の方がはるか高く、早い話しがお金が振り込まれた実績はない。

 

  ではなぜプロと言えるのか。それは私が、仕事中に浮かんだ妄想をメモに書き付け、ブログ記事にしているからである。メモをまとめてカバンに突っ込み、しこしことテキストに起こすのである。ポメラさえあれば、大きく環境は改善する。

   しかし、5万はさすがに躊躇する価格だ。まとまった金額収入を得ているならまだしも、缶ジュース一本に満たない架空の振込予定収益しかあげていない私がおいそれと買えるものではない。ゆえに積極的にキャンペーンに応募してきたものの、ことごとく門前払いの憂き目にあってきた。

 

  ならばポメラを必要とせずとも、私が好き勝手縦横無尽に、しかも猥褻非猥褻問わずテキストを打てるようになればいい。そう思い立ち、iPhoneでこの記事を書いている。

  喫茶店にて優雅に想を練るクリエイターを装いながら、いかに上品に猥褻を語るかに妄想を駆使している。席の横横にはきれいなご婦人がスマホを触りながらコーヒーを飲んでいる。よもや横の男が、穴という穴から生命を育む液体を吹き出しかねない男だとは夢にも思うまい。

 

  iPhoneスマートフォンであり、アプリをインストールすればテキストを打つのにも苦労しない。バッテリー残量さえあれば妄想に特化した私の頭脳とうまく組み合わさり、この記事のようなテキストを打つことも容易なことだ。

  遂行や見返しにやや難があることは否めないが、書くことはできる。

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  持ち歩いているRHODIAのメモとペンがあるので、さらに環境は充実したものになる。おもいついたことをメモに書き付ける。それだけで時間や場所をこえて、自分の思考をテキスト化できるのである。

  こうなるともはや、ポメラは必要ないのではないか。そう思われた。

 

  その慢心がいまのピンチを招いている。メモはある。ペンもある。テキストを打つiPhoneもバッテリー十分で、ドトールで優雅に、誰の特にもならない妄想記事を生んでいる。

   しかし、なにかを生み出すには苦痛を伴うものである。赤ちゃんを産むときは、鼻の穴にスイカを突っ込むようなものだと言われる。しかし出すと入れるでは根本から違っているように思う。出すのは必要を迫られるが、苦痛を伴ってまで入れたいかどうか。苦しいのがわかっているなら入れる必要はないではないか、と思ったが男性は入れたがる生き物である。なにを言っているのか、理解する必要はない。なぜなら書いている私自身がわからないからだ。

 

  こんな支離滅裂なテキストを売っているのにはのっぴきならない事情がある。現在、絶賛尿意に襲われているのだ。なぜだか駅ナカドトールにはトイレがない。店員さんたちはし尿瓶でも携帯しているのであろうか。テキストに熱が入るのに比例して、膀胱がおさまっている腰が震えてくる。しかも小刻みに。

  私は大企業の、欲望に漬け込んだブルジョア優遇主義を粉砕すべくiPhoneでテキストを打って抗っているのに、周りからみたら「彼、とびっ子でも仕込んでんじゃないの?」と思われるような状態なのである。

 

  私はこのあと、バスに乗らねばならない。そこもまた、トイレの存在しない排泄禁止区域なのである。これまでの豊富な人生経験から推察するに、間違いなく漏らすであろう。テキストブロガーらしく文学的に表現するならば、下半身の禁を失い、体液も振りまく。やばい。

   この経験から導き出される結論はただ一つ。ポメはトイレ機能を装備すべきである。そして私の頭は狂っている。早々に戦線離脱して、トイレへ行こうと思う。結果、ポメラiPhoneも尿意によって駆逐された。