Personal Organizer Lab.

システム手帳・文具中心の雑記系ウェブログ。

バイオハザードみたいな打ちかけのタイプライター

僕の意識が高いことは、いまさらこのブログで明言するまでもない厳然たる事実だ。

  なので周囲にいる意識高い人たちが鬱陶しいことこの上ない。彼らは僕から見れば、意識高い人を演じている人でしかないからだ。

 

 JCSというレベル分類がある。ジャパン・コーマ・スケールと呼ばれるもので、覚醒の程度によって分類される。分類の方法から3・3・9度方式とも呼ばれ、数値が大きくなるほど意識障害が重いことを示している。よく救急隊がドラマなどで「意識レベル300」とか言っているアレのことだ。ちなみに意識レベル300は、痛み刺激に反応しない、覚醒しない、沈黙を保った状態を指す。これは非常に意識レベルが低い。というよりも文字通り絶体絶命のピンチということだ。

 では僕はどうなのか。まずブログを更新していることからもお分かりいただける通り、刺激しないでも覚醒している状態なので、Ⅰ群に分類される。それどころか色んなところが覚醒していたりする。なのでⅠ群の中でも、自分の名前や生年月日、時間、場所が言える最高位に位置する。それだけでなく稽古事でも頭にガーンともらっても気絶せずに出社とかしているので、もはや意識が高いことは疑う余地がない。

 

 ところが意識が高そうな同僚なんて、もやしというか青びょうたんしかいない。いつ宇宙人が襲ってくるともしれないこのご時世に、筋トレで肉体を強化していない人が意識が高いわけはない。彼らはアリとキリギリスにおけるアリじゃない方だ。僕は来たる冬、すなわちエイリアンの襲来に備えて日々筋力トレーニングを欠かさない。それだけではない。いつ刺されたりテロに巻き込まれてしまうかも分からない昨今。常に遺言やダイングメッセージを書けるだけのペンや紙を持ち歩いている。まさに意識の高い、来たる冬に備えてせっせと働くアリである。

 

 …。書いてて気付いたが、冬は確実に訪れるけど、エイリアン襲来や不慮の死は、そもそも来るかどうかすら分からない。万一に備えまくることを意識高いと捉えるか、時間をドブに全力投球してると捉えるかは、人によって意見の異なるところだろうと思う。

 

 だからそんな意識の高い僕がブログを通して情報を発信すれば、感化された人々が見えないエネルギーによって突き動かされ、経済を回し、国力を回復し、国連の常任理事国とかに入ることもできるかもしれないし、そんな可能性を秘めていることを否定することはできまい。

 僕がインフルエンサーになるまでの道のりは、とても険しく長い道のりだった。Amazonで不審者をひっとらえるときに大活躍する「さすまた」や、にわかには信じがたい桃色DVDなど個性的過ぎるラインナップを紹介してきたが、クリック数は伸びるもののアフィリエイト収益は微動だにしない。というか息をしていない状態。

 もう一つの見どころは収益だろう。20万pvを突破したにもかかわらず、ヤクルト一本の値段とどっこいどっこいという恐るべき数値を叩きだしている。いつまで経っても振込最低額に達することができないことが大きく響き、ブログの収益はかけた時間と労力だけマイナスへ転化していく状態だ。よく負のスパイラルなどと表現するが、回るなかで浮くときもあるだけ報われるだろう。僕の場合、負の方向へ一直線な、マゾヒストブロガーな状態だった。

 

 しかし、それは過去のこと。

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 ここまで書いていて原稿は途絶えていた。果たして1週間前の僕は、ここから何を語ろうとしていたのだろう。依然、マゾヒストブロガー状態なのは絶賛継続中だし、それは過去のこととか言っちゃてるけどインフルエンサーでも何でもない。これではただの、エイリアン襲来に備えて余念がないことを自慢してる人みたいな印象が流布してしまうじゃないですか。

 

 インフルエンサーというのは、影響力が大きい人のことだ。ちょっとやそっとのことでなれるものではないし、むしろ称号みたいなものだ。もしインフルエンサーになりたければ、ミスター慶應でファイナリストまで残ったり、年下の女の子に飲酒させまくって性的暴行、丁寧にかかと落としくらいまでできる山賊みたいな気構えを持った人じゃないとなれません。さらにブログとかで、事前に「慶應の威信失墜回復に尽力したい。グローバルに活躍できる人材になりたい」などの入念な布石の上で行えるとより確実になりそうな気がする。

 

 そうやってみると、情報を発信していく上でブログっていうのはとても有効なツールなんだろうなと思える。だから、常に面白いブログを探しているし、読んだりもする。けれどSNSで流れくるブログって「●●pvを達成した、たった一つの考え方」とか、もう「n匹目のドジョウ」のような、ブログを売るための方法で記事が埋まってるというサブブログがほとんど。肝心の達成したというメインのブログはとんと見えてこない。一瞬、愚か者には見えないブログなのかもしれないと自分の正気を疑いながらみたけれど、やっぱり出てこない。

 

 ごく一部に圧倒的スキルや途方もない実績をもったフリーランスはいるけれど、石を拾ってブン投げてあたるのは、ほとんどがフリーランスという名のオシャレ無職だったりする。で、そういう人たちが活路を求めてブログに流れる。だって誰でもテキストなら書けそうな気がしますもんね。なぜなら僕がそうだから。

 

 このブログのエントリーも200を超えた。自分で書いていて思うのだけれど、インフルエンサーになろうとして、バズらせようとして書いた記事ほどつまらないものはない。比較的反響のあった記事を見返すと、それこそ何かにイラついていてとか、おもしろくてとか、何かしらの情動で「かかずにはいられない」記事たちだった。これがジョブズが言った「点と点は、過去を振り返ることでしかつなげない」ということなんだろう。

 だから信じるのである。いま歩んでいる点が、そう遠くない未来のどこかでつながることを。