Personal Organizer Lab.

システム手帳・文具中心の雑記系ウェブログ。

文具と散財

 春。桜が舞い散る季節。咲き誇る桜に対抗するかのように、負けじと毛髪も舞い散る。頼むからお前は舞い散らなくていい。少しでも頭皮に居留まってくれ。春は始まりの季節であると同時に別れの季節。別れる異性もいないので関係あるか、と思っていたら、まさかの頭皮からの旅立ちであって、僕は狼狽しました。

  いつからでしょうか。メモやノートや手帳に殴り書きをするようになってしばらく経ちますが、物忘れが激しくなりました。もうホントに若年性の重大な脳疾患とかを疑うレベルで、メモなどを見返して拾えるならばまだしもなのですが、致命的なのはメモなどとれない環境で情報が流入してきて、いろいろ忘れていってしまうこと。ほんと先日のLAMY2000紛失でも顕著になりましたけれども、それもこれも仕事が原因に違いない。お金がないのも、物忘れも、全部仕事が悪い。故に労災だから莫大な賠償を支払うべきだと僕は思う。

 

 そんな煩悶とした想いを抱えて生きていたんだけれど、そんな思いを一気に瓦解させる作品に出会いました。『一週間フレンズ。』香織ちゃんは鬼かわいいし、EDのスキマスイッチ『奏』のカバーもいい。何より、「僕も一週間フレンズだったんだ」と気付かせてくれました。まぁ、異性で友達になってくださいなんていう人がいなかったり、青春は遥か彼方に過ぎ去ってしまったおっさんだったりと指摘されないとわからないような細かい違いはあるんですが、ほとんど同じといっていいでしょう。

 

 作中、月曜になるたびに友達の記憶が消え去ってリセットされてしまう藤宮香織ちゃんは、毎日日記をつけていて、月曜日には必ずそれを読んでから登校しています。だから僕もそんな紙とペンが必要なんじゃないか。そう思っていたときに、和気文具さんが、ほんとに許し難いセットを販売していたのです。 

 

www.wakibungu.com

 

 もう僕は悲しくなりました。持ち歩き用ノートセットを買うならば、専用のぶっ刺すペンも必要になるからです。泣く泣く、カランダッシュの849を断腸の思いでポチりました。決済する資金なんてないのに。(このときはまだ万年筆は健在でした)

 

 届いたノートセットは、こんな感じです。

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 ジュースアップは初めて使いました。非常になめらかな線が書けますね。KING JIMさんの「クラフトノートカバー」は、紙製とは思えない丈夫さ。水に濡れたりしてもだいじょうぶなんでしょうか。

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 和気文具さんオリジナルのクオバディス用5mm方眼ノートがついています。個人的にはもうちょっと紙の容量が欲しいところなのでこれから少し探索ですね。ツバメノートでも試してみようかというところ。

 

 持ち歩きノートセットというコンセプトはとても好きなのですが、ノートが薄いためペンを附属させるとその幅の差から結構なデッドスペースができてしまうんですよね。なので、もうちょっと厚いもの突っ込みたい衝動に駆られています。

 しかし万年筆メインにつかってると、0.5とか0.3とか逆に細すぎて心配になってきますね。悩みどころです。

 

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 こちらはカランダッシュ849オリジナルの缶ケース。無骨なデザインにやられて即決して購入しました。

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 この削り出しのボディ!と思って購入したのですが、こういうパターンの柄でした。自分が勘違いしていただけなのでなんとも言えないのですが、できればこういう削り出しの、エクリドールから上品さだけをしょっぴいたペンを出してほしい。これはこれで大事に使いますけれど。

 

 僕は役職もなく、頭に林家とかつきそうなくらいのペーペーです。そんな鼻タレが高貴なペンを使ってると、時代が時代なら魔女狩りとかにあいそうなギャップを醸しだします。そんなとき、849は、カジュアルさと使いやすさとを両立してくれ、ほんとうにありがたいのです。

 

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個性的な文具は生活を豊かにしてくれます。あまりに豊かになりすぎて、頭からは種々多様な致命的な情報が垂れ流し状態です。ダレカタスケテ。

 

RPGだと顕著なのですが、ヒノキの棒や棍棒でひっぱたいていてもラチがあかない敵が出てきます。そこでバーチャルなファンタジー世界を縦横無尽に冒険しつくそうという我々は、常に最新の、換言するならば能力の高い武器へとレベルアップしていきます。そうすることでより快適にモンスターたちが蠢く世界を、ぺんぺん草も残らないほど快適にぶん殴れる旅ができるわけです。

 

なれば僕たちの世界は、たとえひのきの棒であったとしても他人を殴打されば可及的速やかに法の裁きを受けることになってしまいます。情報が氾濫する現代社会においての武器は、思考を行動につなげ、実現に結びつける文具です。人は文具によって知識を定着させ、学歴や資格を得て社会で無双していくことを目指します。ラーメン屋店主のように腕組み&ドヤった顔の写真でイキっていてもうまくいく時代ではなくなったのです。

 

文具はより心を豊かにしてくれる。あなたも文具、少しだけ見直して、いつもとちょっとだけ違ったもの使ってみませんか?